退職金はどうしたらよいか③
前回まで、退職金は、個人向け国債に1000万円、普通預金に1000万円と書きました。それ以外の残りの退職金は、60歳で満期になった財形貯蓄、共済貯蓄、60歳から払われる個人年金と合わせて、マネックス証券の口座に入金しました。6つのインデックス型投資信託に毎月10日または20日に引き落としして積み立てで運用するためです。その中のひとつ、「たわらノーロード先進国型」は、毎月1万5千円積立、累計96万円で、残高は151万円ちょっとで、評価益57.89%ですので、年10%ちょっとの利回りになっています。積立で2倍になる126の法則「126÷運用利回り=運用期間」のとおり、積立で年10%で運用しても、2倍になるには、12年以上かかります。その一方、一度に投資すると、一度に投資した場合に2倍になる72の法則「72÷運用利回り=運用期間」のとおり、10%で運用した場合、7.2年で2倍になります。これだけを見ると、一度に投資した方がずっと投資効率がいいように思えます。しかし、一度に投資した場合の法則は、市場がずっと右肩上がりで上がり続けるということが前提条件になります。ご存じのとおり、市場は、長期でみると、上がり下がりを繰り返します。ずっと、1本調子で上がり続けることはありません。市場は、つねに、上がったり、下がったりするのが特性なのだとすると、一度に買うのではなく、毎月、毎月コツコツ積み立てる方が、下がったときには多く購入でき、市場が回復したときにはそれが収益に反映される、積立の方が安定した資産形成には向いているのではないでしょうか。