年金制度の真実⑤

我が国に限らず、ほとんどの国では、現役の働いた人の保険料収入を、年金を受給する人へ仕送りをする賦課方式をとっています。では、なぜ、積立方式を採用しないのでしょうか。それは、ズバリ、いつまで生きるか誰にもわからないからです。賦課方式の場合は、いくら長生きしても、仕送りをする現役の人がいる限り、年金受給額がストップすることはありません。しかし、積立方式では、そうはいきません。20歳から60歳まで積立て運用し、65歳から受給する場合を考えると、その積立総額と運用益の総額に見合う年齢までしか受給することができません。その年齢を超えて長生きした場合は、年金をもらえないということになります。世界中のほとんどの国が、積立方式ではなく、賦課方式を採用しているのには、賦課方式の方がいつまで生きても対応できるからです。