特定口座で運用している投資信託はどうすればよいか
2023年までの旧NISAでの積立投資信託は、年間40万円が限度でしたからそれを超える金額は、税金のかかる特別口座で運用していた人が多いのではないでしょうか。「特定口座を解約して、新NISAの口座に移した方がよいのか。」という相談を、よく受けます。私自身も、特定口座で運用していて、収益が積み上がっている投資信託がいくつかありましたので、たいへん悩みました。結論から言いますと、オールカントリーや全米株式などのインデックス型の投資信託は、解約して同じものを新たに新NISAで購入した方が有利Nなる思います。具体的に示すと、以下のとおりです。
元本70万円を時価100万円で売却した場合、
売却価格: 100万円、譲渡益: 30万円、税率: 20.315%税金の計算
税金 = 30万円 × 20.315% = 6万945円
再投資可能額 = 売却価格 - 税金 = 100万円 - 6万945円 = 93万9,055円
(例)今後の収益率が30%の場合
特定口座での受取額
受取額 = (130万円 - 70万円) × 79.685% + 70万円
受取額 = 117万8,110円
NISA口座での受取額
受取額 = 再投資額 × (1 + 収益率)
受取額 = 93万9,055円 × 1.3 = 122万772円(全額非課税)
インデックスファンドは、市場の拡大で長期には上昇していきますので、税金を引かれても早い段階で解約して、その金額で新NISAで同じインデックスファンドを購入した方が、長期の視点で見ると結果的に収益が高まります。