日本株は高値か?適正か?
日本株がバブル崩壊後33年ぶりの高値で推移しています。「今がピークでそろそろ売却したほうがいいんじゃないか。」と考えておられる方もいると思います。日本の経済は、バブル崩壊後の20年と最近10年の2つに分けて考える必要があるのではないかと思います。株価は基本的に企業の収益を反映したものですので、株価を1株当たりの利益で割って判断するPERは、国際的に14倍から16倍が適正であると言われています。バブル絶頂期の1989年12月の日経平均38900円のときのPERは、なんと60倍を超えていました。その後、20年くらいの調整期間による株価低迷を経て、ようやくPERが適正水準になったのは2012年くらいです。その後は、企業の利益の増加にともない株価も上昇するという普通の資本市場にもどりました。2023年6月23日の日経平均は32781円であるのに対し、PERは15倍です。日本の株式市場は、調整期間20年の後の10年間で、ファンダメンタルズが大きく改善し、長期投資に適した環境になったといえるのではないでしょうか。