10月30日、31日の日銀の金融政策決定会合の結果について
10月30日、31日の日銀の金融政策決定会合の結果が公表され、新聞などでは「長期金利上限1%をめど、一定の上昇容認」と報道しています。私が注目するのは、今回、「指値オペの利回りは、金利の実勢等を踏まえて、適宜決定する」と書いていることです。前回7月28日は、「1%の指値オペを毎営業日実施する」とし、市場金利が1%を超えないように強力な指値オペを実施してきました。今後、指値オペを長期金利が何%になったら実施するのかを、ひじょう注意深く見ていく必要があると思います。政策委員の方の2024年度、2025年度の物価見通しの中央値は、前回の2.0%、1.6%から2.8%。1.7%へ引き上げています。このことが、近いうちに、大規模金融緩和を終わらせ、政策短期金利を引き上げることにつながるかといえば、わたしの個人的な意見ですが、実質賃金が物価を上回るまでは、微修正はあっても大規模金融緩和を続けるのではないかと思っています。