年金の繰上げの考え方
国民年金の繰上げをされる方は、実は、25%くらいいます。繰上げの損益分岐点は、20歳10ヶ月をプラスした年が損益分岐点です。61歳に繰上げれば81歳10ヶ月、62歳に繰上げれば82歳10ヶ月、63歳に繰上げれば83歳10ヶ月、64歳に繰上げれば84歳10ヶ月が損益分岐点になります。繰上げの理由としては、生活費が足りない、生きている間にもらいたいなどの理由が上げられると思います。しかし、金融資産が億を超え老後の生活費を年金に全く頼らなくてよい人は、別の理由で年金を繰上げしている人がいます。それは、運用のために繰上げを選択する人です。たとえば、年金を60歳に繰上げると24%の減額になりますので、65歳で240万円を受給できる人だと182万円の減額になります。しかし、毎年180万円を5%利回りで先進国株式型のインデックス型投資信託の積立てで20年運用すると、約6000万円になります。75歳から84%増しの441万円を受給して同じように80歳まで5%で運用しても、約2440万円です。年金を生活に充てずに運用に回す人は、繰上げ受給をし、複利の運用期間を長くするのも選択肢であると思います。